ドラゴンクエストライバルズエースのサービス終了が告知されて、悲しみに包まれるTwitterや掲示板。
一夜明けてもプレイヤーたちの嘆きは止まりません。
そんな多くのプレイヤーに今もなお愛され続けているライバルズが、なぜサービス終了に至ってしまったのか?
二木プロデューサーのメッセージによると、「プレイヤー数の減少」が理由として書かれていましたが、詳細な背景までは書かれていませんでした。
公式の見解を聞きたい所ですが、多分発表されないと思うので私なりの考察を書いてみます。
※あくまで個人の見解なので、気楽にお読みください。
目次
ライバルズのプレイヤー数が減少していった原因
ドラクエのカードゲームとして大注目の中リリースされた2017年11月。
すぐさま1,000万ダウンロードを超え、それを祝うキャンペーンも実施されていました。
その期待はとてつもなく大きく、私もリリース日にダウンロードして楽しくプレイしていたのを覚えています。
しかしどこからか歯車がズレていったのでしょう。プレイヤー数が減少していったと思われる2つの原因を挙げてみます。
- シーズン中に動きが無い(3ヶ月間同じことの繰り返しで飽きる)
- 英雄(ヒーロー)カードの登場
プレイヤー減少の理由1:3か月連続で同じことの繰り返し
1つ目の理由として、「3ヶ月間連続で同じことをただ繰り返すだけのゲーム」であるという点です。
デジタルカードゲーム経験者ならこれは普通のことかもしれません。
カードゲームなのだから、カードゲームをずっとするのは当たり前だと思うかもしれません。
しかしこれはドラクエなのです。
多くのドラクエファンが、ドラクエだからとインストールしてプレイします。
その大半が、デジタルカードゲーム初心者でしょう。
デジタルカードゲームとはどういうものかを分かってない層がプレイします。
最初は、ドラクエのキャラがボイス付きでわちゃわちゃ動くので楽しいと感じるかもしれません。
しかし、何回もプレイするにつれてだんだん飽きてくるのです。だってRPGの要素が無いですからね。
でも我慢して、ゲーム内でイベントもアップデートも何もないまま1ヶ月プレイして、次の月になって何か進展あるかな?と期待するも束の間、絶望に変わるんです。
「え、また繰り返し…?」
辞めていくプレイヤーが多いのは想像に難くありません。
残るのはカードゲームに魅了された人だけです。RPGが好きなだけの人は去っていきます。
つまり、ドラクエファンを取り込む初動は大成功でしたが、ふたを開けてみればキャラがドラクエというだけでRPG的な育成要素が何もないゲームなので、
「これは違うな」と思って辞めた人が運営の予想よりも多かったと考えられます。
プレイヤー減少の理由2:錬金不可の英雄カードの登場
何といってもこれでしょう。第5弾で登場した錬金不可のヒーローカードです。
カードゲームにおいて、課金しないと入手できないというのは致命的です。
しかもヒーローカードは第5弾の核をなすカードなので、持ってないとデッキ構築の幅が激減しますからね。
当時は英雄メダルが1枚無料配布されたので、ロト、ソロ、エイトの中から好きなカードを1枚入手できましたが、後の2枚は自力でガチャから引くしかありませんでした。
スターターパックを課金して購入すればさらに勇気のメダルが1枚もらえるので、ヒーローカード2枚まではなんとか入手できます。
しかし3枚目のヒーローカードはやはり自力で引くしかありません。
いくら課金してパックを引いても、3枚目が引けずに引退していく人をTwitterや掲示板で見てきました。
無課金者はあまりパックを引けないので、英雄メダルをどのヒーローに交換するか迷いますが、
当時は事前情報でロトが強いと言われていたのでロトと交換した無課金者が多かったです。
しかし実際はソロククールが猛威を振るい、のちにエイトゼシカが覇権を握りました。
ロトと交換した無課金者はアグロデッキしか選択肢が無くなったのです。
ここで多くの無課金者や、3枚目のヒーローカードを引けなかった課金者が脱落していったでしょう。
この流れはその後も続きます。
真1弾(ライバルズエース)でようやく錬金可能になりましたが、時すでに遅しといった印象でした。
以上、ライバルズのプレイヤー数が減少した主な理由はこの2つだと考えられます。
ドラクエだと思ってプレイし始めたけどドラクエのような育成要素が無いと気付いた人や、錬金不可のヒーローカードに嫌気がさした人たちが運営の想定以上に多かったのでしょう。
しかし、そもそもプレイヤー数が減少したことがサービス終了の直接的な原因なのでしょうか?
私はどうも違うように感じます。
プレイヤー数が減っていると言っても、プラチナ、ダイヤモンド、レジェンド、どの階級も数秒でマッチするので、過疎が進んでいるとは体感的には思いません。
だいたいサービス終了するゲームというのは、人がいなくて対人戦がなかなか成立しない場合にサービス終了する場合が多いです。
しかしライバルズは違います。現状まったく過疎ではありません。
にもかかわらずサービスが終了するということはつまり、「運営費を回収できていないから」が根本原因であると思います。つまりは課金の額です。
ライバルズは無課金でも十分遊べる甘いゲーム
ライバルズは無課金者・微課金者にとてつもなく甘いゲームです。
なぜなら報酬を配り過ぎているからです。
リリース当初よりはバラマキは抑え気味になりましたが、それでもまじめに毎日義務3勝などを欠かさずこなせば、完全無課金者でもそれなりにカードを集めてプレイ可能です。
そう、課金しなくともカードは集まるのです。(当時錬金できなかったヒーローカードは除く)
ヒーローカードを全く引けなかった無課金者は去っていきましたが、そこそこの枚数を引けた無課金者は、ヒーローカード以外はほぼ錬金で揃えることができるのです。
そして微課金者の場合は、シーズンごとのお得パック(数百円~数千円)を購入すれば、ヒーローカードと交換できるメダルがもらえました。
つまりはライバルズは微課金で十分なゲームなのです。廃課金要素はどこにもありません。
縛りプレイをしている無課金ユーザーを取りこぼしている
ソシャゲーの売り上げというのは、一般的には一部の廃課金ユーザーに支えられています。
しかしライバルズには廃課金要素がありません。
なので、いかに無課金ユーザーに課金してもらうか?という点が重要だったのです。
一言で無課金ユーザーと言っても、そのタイプは様々です。
- 課金したいけどお金が無くてできない人
- 無課金でどこまで行けるか試したい人(いわゆる縛りプレイの一種)
- 信仰上の理由で無課金を貫いている人
など色々な考えの人がいます。
お金がない人や、”絶対に課金しない”と強い信念を持っている人に課金してもらうことは難しいですが、縛りプレイをしているユーザーに課金してもらうことは可能です。
しかしライバルズは、縛りプレイをしている無課金ユーザーから課金してもらうこができていませんでした。その点は非常に残念に思います。
ライバルズで言う無課金縛りプレイとはつまり、
ゴールドや小さなメダルをためて引いたパックや、やりくりした錬金石だけで入手したカードでデッキを組んで成績を出す、というものです。
こういったユーザーは、課金してパックを引くという行為をしません。
でも、ゲームの成績に影響しない課金ならしても良いと考えているのです。
つまりはスキンなどの購入です。
ライバルズにはスキンがあり、アナザーリーダーや色違いの衣装、季節のコスプレが登場しています。
それ欲しさに課金するユーザーが多くいます。
しかし、ライバルズでのスキンの入手方法はパックを引くことなのです。
現金での交換ではないのです。パックを引いて、レジェンドレアが当たったらスキンと引き換えるという方式です。
これでは、縛りプレイをしている無課金者が課金するはずがありません。
パックを引いて入手という方法以外にも、現金と交換する方法も併用していれば縛りプレイの無課金者から課金を引き出せた可能性は十分にあります。
また、スキンのためにパックを引かせるという行為は、錬金石を大量に入手させるということとイコールなので、ユーザーの資産が貯まっていきます。
これは後々のパック購入に響いてくるので、やはりスキンの入手は現金との交換方式の方が良かったのではないかと思ってしまいます。
ソロモードが開発費を高騰させているのでは?
ドラゴンクエストライバルズエースで実装されたソロモード。
これの開発にはかなりの費用が掛かっていると思われます。
リリース当初はものすごく楽しいモードでした。実際、初期の頃は好意的にとらえているユーザーが多かったです。
しかし2章、3章と進めていくにつれて、敵の理不尽さを目の当たりにすることになります。
そして試練の間のLv20のボスの強さ。
このあたりからユーザーの反応もだんだんと落ちていきました。
アンクルホーンデッキでしか太刀打ちできない高難度のボス。
ソロモードは自由なデッキを組めるのが売りのはずが、いつしかアンクルホーン専用モードに成り代わっていました。
そして、とんでもない性能を持つアンルシア。
このカードが登場したことで、ユーザーの心は完全に離れていきましたね。
ソロモードは残念ながら成功しなかったと言っていいでしょう。
ソロモードの開発費がサービス終了の一因になっているとも考えられます。
以上より、
- 廃課金要素が無く運営費を回収できない
- 残念ながら不発に終わったソロモード
の2点から、プレイヤーの減少もありサービスの継続が困難だと判断されたと考えられます。
願わくばライバルズ2を…
ライバルズがサービス終了となった原因を勝手に考察してみましたが、合っているかどうかは分かりません。
ただ、多くの方が私と同じような印象を持っているのではないでしょうか。
そして、ライバルズを愛していたのも同じだと思います。
運営のみなさまには3年半という長い間、サービスを提供し続けてくれて本当に感謝しかありません。ありがとうございました。
また次のドラクエデジタルカードゲームが登場してくれることを願ってやまないです。