エンジニアのひとり言 PR

大企業とベンチャー(スタートアップ)企業の違いとは?

大企業とベンチャー(スタートアップ)企業の違いとは?
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

大企業 vs ベンチャー(スタートアップ)

 

どちらに就職したほうが良いのかは就活戦線でたびたび議論されるテーマだ。

大企業に就職して安定的に仕事をするか、それとも裁量権を求めて設立間もないベンチャー企業に行くか、イノベーティブなことをやりたいからとスタートアップに行くか、

答えは “その人がやりたいことによる” としか言えないのだが、大企業とベンチャーないしはスタートアップの違いについて知っておくと考えがまとまるかもしれない。

この記事は、大企業とベンチャーにおけるエンジニアの仕事や待遇の違いについて書いてみたものだ。

 

目次

大企業とベンチャー企業はエンジニアにとってどう違うのか

エンジニアの仕事面と待遇面の2つに分けて書いてみる。

 

仕事面

仕事面で言えば大きく2つある。開発規模と責任範囲だ。

 

大企業とベンチャー企業の開発規模

大企業では基本的には大規模な開発を行っている。小規模な開発を行うケースはまれだ。

金額で言うと、数千万円から億単位の仕事である。

 

例えば銀行ATMのシステム開発であったり、総合病院の医療情報システムだったり、自動運転ロボットだったりするわけだ。

数百万円とか数十万円の仕事をすることは特別なケースを除いてあまりない。

 

常にデカい開発に関われるのは大企業社員の特権であり、大企業に就職する醍醐味の一つだ。

自分が開発に携わった製品が広く世に知られることもある。その喜びは人生にとって代えがたい宝物になるだろう。

 

対して、ベンチャーの開発規模は小さいものが多い。

まだまだ設立したてで実績が乏しいこともあるが、なにより資金や人材の面において大規模な開発を行うことは難しい。

出資者に資金提供してもらうケースもあるが、大企業の資金力には敵わない。

多くはスモールビジネスからスタートすることになるだろう。

 

大企業とベンチャー企業の責任範囲

大企業における大規模開発では、社員ひとり一人が関われる領域は非常に狭い。

ひとつの開発には数十人から、場合によっては数百人もの人を投入するケースがある。

つまり社員ひとり一人は100個やら200個ある歯車の1つに過ぎないのだ。

そしていくらでも替わりが効く。

 

対してベンチャー企業はそうもいかない。少数精鋭が基本だ。

少数精鋭がゆえに、一人が関わる領域が非常に大きい。

ひとりふたり欠けようものならプロジェクトそのものが頓挫してしまうような、そんな危うい面を持つ。

逆の言い方をすれば、社員ひとり一人が重大な役割を背負っており、責任は重大であるがその分権限や関われる範囲が広いともとれる。

自分の意志で、やりたいことをやれる文化は大企業よりベンチャー企業の方が強い傾向にある。

 

つまりは、

仕事の大小にかかわらず自分主体で仕事をしたいなら大企業よりベンチャーの方が向いているし、逆に保守的な性格であるなら大企業の方が向いている。

技術よりマネジメントを磨きたいなら大企業の方が適しているし、その逆で技術を磨きたいのであれば大企業は好ましくない。

一部の研究機関を除けば、大企業では基本的には自社で技術の探求は行っていない。

新技術は下請け企業に丸投げの状態だ。

では大企業は何をするのかというと、下請けをマネジメントすることなのだ。

モノ作りをしたいなら大企業よりスタートアップに行ったほうがいい
モノ作りをしたいなら大企業よりスタートアップに行ったほうがいいと思う「えっ何言ってんだこの人?」と思われるかもしれないが、 ソフトウェアエンジニアとして本当のモノ作りを楽しみたいと考えているならば、...

就活生の人たちにはこの現実を知っておいて欲しい。

 

待遇面

待遇面に関してはご想像の通りだ。

おおむね大企業の方が賃金は高いし、色々な手当ては付くし、福利厚生は充実しているし、有給休暇も取りやすい傾向にある。

 

ベンチャー企業の求人をいくつか見てもらえば分かるのだが、東京でも転職年収400~500万台がザラにある。地方ならまだしも、東京だと厳しいだろう。

まれに年収800万とか、年収1,000万とかの募集があるのは幻か、もしくはよほどの高いスキルを持っている人だけである。

そしてベンチャー企業が5年後も10年後も会社として存続しているかと問われると、可能性はそんなに高くはないだろう。

ちょっとしたことで会社は傾きやすいので、職自体を失うリスクもある。

 

ただ、そんな “待遇” よりも “やりがい” はベンチャー企業のほうが遥かに得やすい。

じぶんのやりたいことをそのままやることができるのがベンチャー企業に行く醍醐味だ。

大企業では自分のやりたいことを自分の意志で、自由にやれることはまず無い。歯車の一つに過ぎないのだから。

 

エンジニアとして成長したいなら大企業⇒ベンチャーへの転職がベターか

これは私個人が思うことなので正解ではないかもしれないが、

まずは大企業で経験を積んで、その経験を持ってベンチャー企業に飛び込むのがエンジニアとして成長できるベターな方法なのではないだろうか。

 

大企業では自分のやりたいことができないかもしれない。

しかしながら大規模開発の経験や他部署との多彩な人材交流・人脈形成は大企業でしか経験できない。

こういった経験を大企業で得て人間力を構築したのちに、ベンチャー企業でエンジニアとしての技術を探求していくのがいいのではないか、そう感じる。

 

冒頭の「大企業 vs ベンチャー(スタートアップ)」、その答えは技術への飽くなき探求心が自分にあるかないかで考えるとベストではないだろうか。